プレイリスト:https://www.youtube.com/playlist?list=PL0B4zl1BdYzEl4a2y6cIvhi48T3T064vW
2016年2月16日。Apple本社の会議室に置かれたのは、裁判所命令書。
FBIの要求はこうです。
「iPhoneのロックを解除できる“特別なiOS”を作れ」——つまり、バックドアを作れ。
後編で描くのは、ティム・クックが“ジョブズのコピー”にならずに、ティムはティムとして勝ち方を作っていくプロセスです。失敗する。批判される。泥を引き受ける。国家権力と衝突する。そのたびに問われるのは、「価値観は、戦略になれるのか?」という一点です。
【目次】
00:00 オープニング
00:40 前回までのあらすじ
01:55 ジョブズの急逝に世界がざわめく
03:07 ジョブズのコピーになりたくない
06:38 試練1:Apple Mapsの災難
09:45 試練2:サプライヤー問題
14:05 ティム・クック流Appleへ
17:17 試練3:プライバシーを巡る政府との闘い
23:44 プライバシーを巡る事件の顛末
26:09 今回の学びと総括
27:09 ティム・クックの退任と今後
28:24 エンディング
エピソード概要
この回の主題は、「価値観は戦略になれるのか?」です。
価値観は掲げるだけなら簡単です。しかし経営の現場では、価値観が“コスト”になります。失敗し、批判され、優先順位を問われる。そのときに、価値観が意思決定を導けるかが試される。
前半は、小さな試練の連続です。Apple Mapsの失敗では、クックは「基準に達しなかった」と謝罪し、責任を引き受ける作法を示す。サプライヤー責任では、委託先の現実を“自社の人格”として引き受けざるを得ない構造と向き合う。
この積み重ねが、後半の本丸へ繋がります。
クライマックスはFBIのバックドア要求です。
「捜査協力」ではなく、「例外を作るかどうか」。一度作れば要求がエスカレートし、セキュリティの土台が崩れる。
クックは“テロリストをかばう企業”という非難を受けるリスクを理解しながら、それでも拒否する。
ここで彼は、舞台裏のオペレーション担当から、社会に向けて立場を説明するリーダーへと役割が変わっていきます。
勝ったように見えて、問題は残る。法廷で白黒をつけられず、いつ再燃してもおかしくない。
それでもこの事件は、「価値観が戦略になり得る」ことを、最も象徴的に示した瞬間として描かれます。
今回の学び
価値観は掲げるものではなく、衝突時に“支払うもの”で証明される
謝罪できる組織は強い。責任を引き受けることで改善の回路が回る
サプライチェーンは外注できても、人格は外注できない(ブランドは委託先の現実を引き受ける)
プライバシーと暗号化は「機能」ではなく社会インフラに近い。例外は前例になる
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