Butterflyは、あなたの未読メールのストレス、ニュースレターの消化不良を解消し、必要なインサイトを提供するAIアシスタント搭載のメールクライアントです。ウェイトリストの登録を開始しました。詳細はこのニュースレターを御覧ください🦋📩
新しくプロダクトを開発するために、ChatGPTなどを使って、仕事の合間にコツコツと開発を進めています。
ようやく、公式サイトをオープンし、ウェイトリストを公開することができました。今回は、このプロダクトについて、読者に紹介させてください。
ただ、単に紹介するだけでは面白くないので、後半ではこのプロダクトのリサーチ背景についてもお話しします。
恐らく、マイクロSaaSを開発したいけれど、「自分にもできるだろうか」「実際どう進めたらいいかわからない」という読者も多いはず。そういった方の参考になることを目指しています。
このプロダクトは、このニュースレターを購読してくださるほど情報感度の高い方、特にニュースレターを少なくとも3つ以上購読している方にとって、便利なツールになるはずという仮説を持っています。
もし興味がある方は、無料で利用を開始できますので、ぜひウェイトリストに参加いただけると嬉しいです。ウェイトリスト登録はメルアドのみで1クリックで完了します(クレカや個人情報などの入力は一切必要ありません)。
ButterflyのXアカウントはこちらから。
プロダクト概要:Butterfly 🦋📩
このプロダクトは、「AIパーソナルEメールクライアント」です。Butterfly(バタフライ)という名前です。
膨大な仕事やプライベートの未読メール、情報収集のための大量のニュースレターに圧倒される日々を終わらせ、必要な情報を効率よく摂取してアクションに繋げ、新しいインサイトを発見できるネットワークを提供する、というコンセプトです。
誰の問題を解決するのか
情報収集が仕事の一部となっているプロフェッショナル、特にニュースレター(メールマガジン)を中心に情報を管理してインプットしている方。
未読メールにストレスを抱えがちな方、Gmailなどの既存クライアントアプリでのメール整理が煩雑だと感じている方。メールの返信やリマインドをSlackのように手軽に行いたい方。
情報の最先端を追っている人がどのような情報ソースを利用しているのか知りたい、知的好奇心が旺盛な方。
どんな問題を解決するのか
未読メールに埋もれる日々から解放
多くのニュースレターが未読のまま積み上がり、重要な情報を見逃しているかもというストレス。Butterflyでは、AIを活用して未読メールを複数選択し、未開封のまま要約できます。読むべき内容を一目で把握し、効率よく既読処理や返信、Notionへのメモ保存などが可能です。
必要な情報を簡単に見つけ、アクションを提案
雑然としたメールボックスが生産性を低下させる問題。Butterflyは、AIによるメールのタグ付けとジャンル別整理を提案し、ダッシュボードに可視化します。また、購読履歴に基づいてパーソナライズされたレコメンドを提供し、重要なインサイトを提案します。不要なニュースレターの購読停止もワンクリックで可能です。
知識を共有し、ネットワークを拡大
他のユーザーが購読しているニュースレターリストを閲覧・フォローすることで、新しい情報源を発見できます。また、クリエイターは自分の購読リストを公開して収益化することも可能です。
Butterflyの主な7つの機能
Googleログイン機能:Gmailアカウントを接続して利用開始(将来的にOutlookにも対応予定)。
AI要約機能:未読メールを複数選択し、未開封のまま要約を生成。返信や詳細確認、NotionやSlackへの共有もワンクリックで可能。
AIレコメンド機能:購読状況や行動に基づき、必要なメールを優先的に表示。
AIパーソナライズ機能:ユーザーの興味分野に応じて要約スタイルやレコメンド内容を最適化。
ニュースレター管理ダッシュボード:開封率が高いニュースレターだけに厳選可能。購読停止も簡単に。
ニュースレターリスト共有機能:他のユーザーの購読リストをフォローし、新しい情報源を発見。
プライバシー保護機能:メールの機密情報をAI学習から保護するオプションを提供。
何を約束するのか
Butterflyは、「蝶の羽ばたきほどの小さな変化が、大きな影響をもたらす」というButterfly Effectをコンセプトにしています。
AIを活用した新しいメール体験で、日々の些細なタスク管理をクリエイティブに、インサイト発見を効率化し、知識とネットワークのエコシステムを広げることを目指しています。
以上がプロダクトの概要です。
興味が少しでもある方は、ウェイトリストの登録をお願いします!読者の反応をみて今後の開発を行う予定です。Xアカウントはこちらから。
プロダクト開発背景:リサーチ編
前回までのニュースレターで紹介したマイクロSaaSの立ち上げ方に習いました。以下の流れです。
自分が抱えている問題を解決する
既存のソフトウェアの問題点に着目する
acquire.comで既存SaaSを参考にする
RedditやQuoraで「How to」の質問を調べる
1.自分が抱えている問題を解決する
ニュースレターを自分で運営しているほど、この媒体には大きな可能性を感じています。過去には30ほどのニュースレターを購読していましたが、現在はおよそ10本に減らしました。それでもデイリーやウィークリーのメールが混在し、毎日インボックスを空にしても翌朝には20通以上の未読メールが溜まります。ニュースレター以外のメールも含めると常に30通ほどが未読状態です。
しかし、購読を解除したいわけではなく、タグで整理することにも魅力を感じていません。
本当に求めているのは、以下の2つです。
自分にとって有益な内容が含まれているかを素早く把握する。
重要でないメールは概要だけ確認し、サクッと既読処理を済ませる。
「インボックスを空にしてスッキリさせたい」という気持ちと、「ニュースレターからしっかりとインサイトを得たい」というニーズを両立させたいのです。
また、個人でニュースレターを運営する人が増加している現状や、ニュースレターというプラットフォームに依存しない古典的なメディアの形態が廃れることはないと考えています。
一方で、このままだとメールボックスが洪水状態となり、ニュースレターの購読自体が苦痛になってしまう可能性を感じました。この問題を解消する価値があると仮説を立てました。
Substackの購読レコメンド機能も参考にしました。一つのニュースレターを購読すると関連する複数のニュースレターも購読するよう設計されており、私の購読者も3〜5本、多い人で20本以上を購読しているケースが多いことがわかりました。これにより、多くの人が私と同様の課題を抱えていると考えました。
この仮説に基づき、市場性を調査することにしました。つまり、これがバーニングニーズなのかを確認するステップです。
2.既存のソフトウェアの問題点に着目する
マイクロSaaSはスタートアップのように業界全体を変えるイノベーションを目指すものではありません。既にターゲットが存在し、支払意欲のある人々がいる市場で、小規模な利益を掠め取るアプローチです。
王道クライアントの問題点
Butterflyが目指すのはEメールクライアントです。そのため、競合となる主要なEメールクライアントを調査しました。現在私が利用しているのはApple純正のメールクライアントで、多くの人がGmailやMicrosoft Outlookを利用していると考えられます。
これらのクライアントは「可もなく不可もない」といった印象で、細かなニーズには対応できていません。例えば、メールをサクサク要約したり、必要なインサイトを簡単に得られるような機能は搭載されていません。
AppleやGoogleが類似の機能を実装してくる可能性は脅威ですが、逆に言えば彼らが認めるほどこの分野には価値提供の余地があると捉えました。
Product Huntでの競合調査
Product Huntでの調査も行いました。ここでは、Superhumanが競合となり得るプロダクトだと判断しました。このクライアントは主にエグゼクティブ層を対象とし、AIを活用してメール処理を効率化します。ただし、月額30ドルという価格設定が高額で、多くの人にとっては敷居が高いと感じられました。
YouTubeのコメントにも高額さを指摘する声が多く、競合を回避しつつ競争力のある価格設定が可能だと判断しました。
3.acquire.comで既存SaaSを参考にする
acquire.comでは、ButterflyのようなAI搭載のメールクライアントは出ていませんが、競合となりそうなEメールの生産性向上アプリはいくつかみつけたので、ランディングページを見て、参考になりそうな機能を洗い出しました。
今のEメール系のアプリケーションの本流は、営業やマーケティングを効率化するアプリなのかも知れないという仮説を得ました。
4.RedditやQuoraで「How to」の質問を調べる
Redditは、日本でいうところの2chのような掲示板で、様々なトピックについて多くの人が投稿しています。Xに比べて静的に情報が整理されて蓄積されるため、特定のテーマに関する情報を検索しやすいのが特徴です。
今回の調査では、Subreddit(トピックごとのスレッド)を活用し、「Productivity」や「Newsletter」に関連するスレッドを中心に検索しました。主に、ユーザーが抱える課題や、それが本当に深刻なバーニングニーズに該当するかを検討することが目的です。
その中で、自分と同じような悩みを抱えるユーザーが、最近になってアドバイスを求める投稿をしていることを発見しました(英語を機械翻訳しています)。
内容はおおよそ想定通りで、同じような課題を抱えるユーザーが複数いることが確認できました。
他にも複数の投稿を分析しました。共通の課題とニーズをAIでまとめながら、これらのリサーチ結果を基に、ButterflyのMVP(Minimal Viable Product:最小限の機能で価値を提供するプロダクト)の開発を進めてみることを決めました。
長文になりましたが、これが私がマイクロSaaSのMVPに着手するまでの背景とリサーチ内容です。少しでも参考になれば幸いです。
興味がある方は、無料で利用を開始できますので、ぜひButterflyのウェイトリストに参加してください!Xアカウントはこちらから。
Substackを購読していて、未読ニュースレターが溜まりまくってしまう方は、いいねで教えて下さい!もしよければ、実際の声を知りたいのでコメントで教えていただけると嬉しいです。
では、また👋